住宅産業新聞“2003年・販売最前線”に記事掲載

2003年8月16日

 

台頭する新たな販社
 販売前線の変化のひとつが、販売代理業界の勢力図の塗り替えだ。大量発売・大量成約時代が終焉後、分譲住宅業界では、直販から販社への委託販売へ切り替えるケースが徐々に増えてきた。自社で大量の営業マンを抱えていると、セールスを食わせるために物件を無理やり発売しなければならないケースが発生するからだ。
 また大手デベロッパーが物件を企画し、系列の販社が売るという枠組みも崩れてきた。こちらもグループとは言え、お互いの面倒を見られなくなってきたのが要因だろう。
 そうした状況下で台頭してきたのが、住友不動産販売と住創プラニングだ。昨年あたりは、大手グループの一部を除いて、販売提携の社名には、必ずどちらかが入っているほどの寡占状態になっていた。
 ところが今年になって、新たな勢力が台頭。レックと日本グランデだ。前者は元大和団地札幌支店長から大和ハウス工業を経て独立した大友氏が興した企業、後者はダイア建設北海道支店長平野氏が設立した企業だ。レックは現状で二物件の販売を背負っているし、今年度に入ってからの設立にも関わらず、日本グランデは現状で一物件を請け負っているほかに数棟を契約したと聞こえてくる。